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春亜side
『ただいま~~』
部活から帰るとき、母さんと桜の返事しかなくて、結はどうしたのだろうと思い、リビングへと向かったらソファの端で小さく縮こまって寝ていた。
『結ちゃんったら、春亜におかえり言うってずっと起きて待ってたのよ?』
ああ、可愛い。早く帰ってきたつもりだったけど、もっと頑張って、次は帰ってこよう。
この寝顔だけでも部活の疲れは吹っ飛ぶけど、おかえりって言われたら、吹っ飛ぶどころの騒ぎじゃない…
頭を撫でて、頬を触る。ぷにぷにしてて赤ちゃんみたいで、寝ぼけた結は俺の手に擦り寄ってきた。
「…ん……はる、あ、、?」
『ん、ただいま。遅くなってごめんな?』
「大丈夫……俺こそ寝ててごめん…」
『いいよ、無理すんな』
「うん………あ、春亜ちょっとまってて」
結はパタパタと台所へと走っていき、何かを手にして戻ってきた。
「はい。これね、春亜のお母さんと今日作ったの。まだまだたくさんあるから、けどこれは特別に作ったやつ。春亜のだよ。俺が全部作ったの~」
手渡されたのは、可愛くラッピングされた手作りクッキー
チョコペンで絵が書いてあるけど、なんの絵かさっぱりで、不器用さが伝わってくる。けど、俺のために頑張って作ってくれたのも、想像出来て嬉しくなった。
『どうしよ、、俺、食べたくない…これ永久保存して眺めていたい……』
「は?何言ってんの。食べてよー」
『うん、美味しくいただく。まじ嬉しい…ありがとな。』
「いーえ、部活お疲れ様!」
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