アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
93
-
結side
今日は一緒のベッドで寝てくれた。
春亜の体温が温かくて、ずっとお腹に手をやってくれていて、春亜の胸の中でうずくまって。
何か怖くて、春亜の服を掴む。
先に寝てしまった春亜。やっぱり寝る前、キスしていい?って聞かれた時に、恥ずかしいからヤダ、なんて断るんじゃなかった。
素直じゃない自分に後悔して、唇をきゅっと噛み締める。
お腹の疼きが止まらなくて、服にじんわり汗が滲む。
なかなか寝られなくて、いろんな事を考える。
例えば、今日のご飯。美味しそうに作ってくれたご飯を今日は一口も食べられなかった。
春亜のお母さんは『大丈夫よ、気にしないで!』って言ってくれるけど、本当に申し訳なくて、無理にでも食べた方が良かったんじゃないかって、反省した。
桜ちゃんが、湯たんぽを部屋に持ってきてくれた。
『結くん、無理しないでね。あのね、クッキーすごく美味しかったよ!』って言ってくれた。
俺はあんまり話せなかったけど、桜ちゃんが学校であった色んなことをベッドのそばで話してくれて、楽しかった。
春亜のお父さんが、仕事の帰りにコンビニでヨーグルトを買ってきてくれた。
『結ちゃん、お腹痛いの我慢出来なくなったらすぐに言うんだぞ。病院、連れてってやるからな』って言ってくれて、俺は嬉しくってコクコク頷いたら頭を撫でてくれた。
そういう所、春亜は多分お父さんに似たんだと思う。
この家族は、温かくて優しい
でもそれが時々、錘みたいにのしかかる。
『迷惑』なんじゃないかって、どうしようって。
苦しくて、息がしづらくなるんだ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
93 / 119