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あの時
言うつもりは、さらさらなかった。
なんで言ってしまったのかなぁ。
今でもずっと、後悔している。
中学でクラスの男の子を好きになった
いつも隣で、一緒にいてくれた子。
優しくて、楽しくて、いつの間にか好きになってて…
最初は隠して行こうと思っていた。
けど、一緒にいると苦しくてドキドキして…
片恋だって、全然よかった。
ドキドキして、相手の一挙一動にいちいちキュンとなって、この思いを持っているだけで毎日が楽しかった。
けど人は、いつだって欲深い。
それは自分もそうだった。
最初は一緒に居られるだけで幸せ、むすばれなくたって、この思いを明かして、受け入れてもらえるなんて思ってない、そうやって思ってたんだ。
けど、好きだって気持ちを自分で上手く、抑えられなかった。
そんな気持ちが積もり積もって、気づいた時には、気持ちが溢れ出て、思わずポロッと言ってしまったんだ。
公園で、2人きりで花火をしていた夏の夜
君の笑顔があんまりにも、素敵で、見ていて苦しくなって、大好きだって、
そんな気持ちがどうにも、抑えきれなかった。
『…え?』
それからの、沈黙が永遠か一瞬だったか、もうよくわかんなかった。
ドキドキした。そいつから、目が離せなくて吸い込まれそうになるほどに見つめ合った。
『…ごめん。俺、先帰る。』
ショックだった。
そいつとは本当に仲がよかったから、笑い合える中だったから、その時はそれでも、まだ希望があるかもって思った。
けど考えが甘かった。
その日から俺の人生は180度どころじゃないほど変わってしまったのだから。
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