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『…無理しなくていいよ。ほら、荷物持ってやる。』
そう言って加賀くんは俺の荷物を持とうと手を伸ばしてきた。
違う…違うのに…っ!
『違う!加賀くん。俺!!…………っ 1人はもう!嫌、、だ……っ、、ふぅ、うっ』
自分でも分かってなかった、本心がいきなり溢れ出して、とうとう我慢出来ず泣き出した俺を加賀くんは、目を見開いてびっくりしていた。
すると泣き止まない俺を優しく抱きしめて小さい子をなだめるかのように頭をさらさら撫でてくれた。
加賀くんの腕の中だから、安心出来る。
呼吸が楽になる。
『ごめん。お前がそう思ってると…思わなかったから…
お前が泣いているとどうすればいいかわからなくなる。
……お前には、泣いて欲しくないよ。
笑っていて欲しい。泣かせて本当にごめんな。
なあ春川、こっち向いて。
俺の話ちゃんと聞いて?
あのな、
お前が寂しいって、1人が嫌だって言うなら俺が一緒にいてやるよ。
お前に信頼されたいんだ。お前が欲しいもの、出来ることは俺が全部あげる。
家にだって、寂しいならいつだって来い。
俺の母さんや父さんを本当の親のように思ってくれていいよ。
もしできることなら、ずっと居たっていい!
俺は、お前に幸せになって欲しい…
これからは辛い思いして欲しくないよ。
もう、泣くなって』
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