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佐伯side
『春川くん、、ふっ、ぅ、、1度、ほら、ベッドに横になろう、、っ、、』
あれから2人で大分泣いて、部屋の中に看護師が大勢いたのも、いまは2人しかいなくなってしまった。
僕は春川くんの背中をそっと撫でて、ベッドへと誘導する。
春川くんは体に力が入らないそうで、それを見た看護師達は春川くんを手伝おうとしたけどやめろ、と自ら手で制してベッドの端を掴んで立ち上がり、足をガクガクさせながらベッドへと腰を下ろしていた。
春川くんって、きっと信頼した人にしか本当の事を言えなくて、甘えれないんじゃないんだと思う。だから今だって看護師に手を借りずに自分で立ち上がったし、加賀くんがいなくなった時素直に『ごめんなさい』『行かないで』って縋ったんだろうな…………………
『加賀くん』という存在を見つけてしまったから、いまこの子から加賀くんを取ってしまったら、きっと壊れちゃうんじゃないか、、
この子は、凄く弱い子だ────────
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