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結side
…………………………ガラッ
春亜………!!
ずっと布団に埋めていた顔をパッと反射的に上げ、扉の方へ目線を移す。
そこにいたのは、佐伯先生だった。
「先生、、春亜は……」
涙を必死にこらえて先生に聞く。
佐伯先生は俺の問いかけに答えず、一枚の紙を差し出した。
なに、これ、、メモ?
手渡されたメモを広げると、そこには春亜からのメッセージが書かれていた。
『…加賀くん、今日はもう戻らないって。』
涙がこぼれる。
それは手紙の文章のせいなのか、はたまた先生に言われた言葉のせいなのかはわからない。けど、とめどなく涙が溢れ出ては止まらない。
春亜、春亜、春亜、、、
俺、もうお前がいないと、ダメなのに……
手紙なんて………なんでお前……
『「大丈夫」』
顔を上げると、佐伯先生が俺に向かって微笑んだ。
『伝言、加賀くんが春川くんに『大丈夫』って言っておいてって言われた』
ああ、どうしよう。
だって、
その言葉は俺にいつだって魔法をかけるから。
春亜の顔が目の前に浮かぶ
春亜、またその言葉に俺は救われるんだよ。
1人じゃない気がするんだよ。
春亜…
ずっと離れないでいて……
────────────────────
春川へ
さっきは怒鳴ってごめんな。
お前、1人で戦ってるんじゃないんだ。俺を頼って欲しかった。
一週間俺病院に行かないよ。
その間、お前頑張って。
絶対一人になんかしないから。約束。
春亜
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