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結side
母親がこちらをじっと睨みつけて、チっと舌打ちを打つと吐き捨てるようにいった。
『………あんた、よかったねぇ。そんな、いい先生がいて。でも、きっとすぐに独りぼっちにされるんだろね。
元の生活に、元通りになっちゃうのかなあ?
可愛そうな、醜(みにく)い結ちゃん。居なくなっちゃえばいいのに。』
おかしい。この世界は、きっと異常だ。
これでもかってほどに、まだ俺に苦しみを与えて、息ができないように。
母親の言葉が、俺の胸に深く深く、ぐりぐりと突き刺さる。
『大丈夫だよ。誰も春川君から離れるなんて絶対にしないよ。加賀君にだって、明日会えるんだから。』
先生が耳元で囁いて、頭を撫でてくれた。
そうだ、、春亜、、、
春亜……
『センセ、そんな子のどこがいいの?醜い顔で、可愛げの無い、、、今の先生は物好きが多いのねえ。』
先生は俺の事をずっと離さないで抱きしめながら言い放ったは。
『お母様、、お言葉ですが、春川君は醜い子なんかじゃありませんよ。それに、今は独りぼっちじゃありません。
春川君の事をずっと側で見守って、支えてくれる友達がいます。
あなたなんかに………!!もう不幸にされずに!!!生きていくんだ!!この子は、幸せに生きていくんです!邪魔させないし、あなたになんか絶対に渡さない……渡さない!!!』
肩でしか、呼吸が出来ない。
意識が朦朧とする
涙を、誰か止めて。
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