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結side
これといって欲しいものがなかった俺は春亜にと思い、適当にヨーグルトやチョコ、ジュースを買って病室へと戻った。
けど自分の病室のドアを開けた瞬間、ついに自分は狂ってしまったのかと思い、驚きに買ってきたものを床に落としてしまった。
だってそこには、
何度目を見開いて確認しても変わらない、春亜の姿があるのだ。
『…なに、いないからびっくりしたじゃん。元気?』
あ、本当に春亜、
心臓が、バクバクする
目が離せない。どうしよう、何、、、な、んで、、
涙が止まらないの…
春亜は黙って泣き出した俺にビックリして『え、、』という声を漏らした。
病室に、沈黙が流れる。
「なんで」
最初に沈黙を破ったのは俺の声
『え、、?』
「なんでいるの、、」
『なんでって……1週間後お前迎えにくるって、言っただろ?』
『 迎えに来る 』
その一言がなんだか凄く嬉しくて、自分なんかを、本当に迎えに来てくれたんだって思うともう涙なんか止められるわけがなくて、ただただ声を上げて泣き出すと、俺の元まで急いで走って来て春亜が抱きしめてくれた。
きつく、きつく抱きしめて、俺の頭をぎゅって抱えてくれて、それが何だか心地よくて。
春亜の胸ってあったかい。
俺の不安とか、悲しみとか全部取り払ってくれて、春亜の優しさで、俺の身体を包んでくれてるみたいで。
今まで誰にも抱きしめられたことがなかったから、春亜から与えられるものは全て初めてで、それがとても幸せで。
「っふ、春亜ぁ!!!!!あ、ぐすっ ふぅ、!会いたかった………!!!!!」
必死に背中にしがみついて、必死になって自分の気持ちを伝える。
『うん、、、俺も…、ごめん。一人にして。よく頑張ったな、頑張ったな。もう、一人にしないから。大丈夫。頑張ったお前を一人にしない。』
「俺、ずっと、、、!ひっく…春亜に会いたかった、たく、さん、我慢して、、ふっ 死ななかった、毎日、たくさん、、、、ずっと!!!春亜のこと、だけ、、考えて!!!」
『俺もだよ。お前のことなんて、1度も忘れたことなかった。頑張ってるんだろうなって思って、そしたら何度も抱きしめてあげたくなったんだよ。今日だってもう1秒も待っていられなくなったから、こんな早く会いに来ちゃった。ダメだったか?』
ダメなわけないじゃん。ばかじゃないの。
ダメだったかなんて馬鹿な事を聞くもんだから泣きながら、ふはって笑っちゃって、それで春亜と見つめあった。
背中に回された手が、前に来て俺の頬を撫でる。
『もう、泣かせたりしないから。』
「うん。」
そしてもう一度、お互いの存在を確かめ合うかのように、しっかりと抱きしめあった。
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