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春亜side
やっと、抱きしめてあげられた。
やっとこいつに会うことが出来た。
予定より早く会いに来てしまったのは、こいつに一刻も早く会いたかったからで。
病室にいなかったのはびっくりしたけど、すぐに会えた。
あった途端に泣き出して、そしたら抱きしめてやるしかないって思って、身体がもう勝手に動いた。
ずっと求めて、求められていた温もりを、与えあってお互いに形にするのが、こんなに心地よいものだったのだと実感した。
もう絶対に離してやらない。
こいつを、守れるのは俺だけだから。
どれ位抱き合っていただろう。
こいつの、もう泣き止んでしまったこいつの心臓の音が伝わって、こっちまでドキドキしてきた。
なんだろ、このこそばゆい気持ち。
この一時が、愛おしい。
ずっとこんな所で抱き合っているわけにも行かず、俺が春川…と呼ぶと真っ赤になった、トロンとした目を俺に向けてくる。
なんか、いけないもの見てる気がする…
目を撫でて、涙を拭き取ってやるとふにゃって可愛い笑顔を向けてくるから、なんだか前のようにお姫様抱っこしてやりたくなって思わず抱き抱えてしまった。
「わっ!!は、春亜!!!」
『ふっ、……………あーーーもう離れたくねぇ!!!』
グリグリと顔を春川の胸に埋める。
春亜ぁ…って困りながらも俺の首に腕を回してくるんだから本当に可愛い。
そのままベッドに連れて行って下ろしてやってから、春川が落とした売店の袋を取りに行って、テーブルへと置いた。
『お前、、、そういやなんで売店なんて行ったの?てか飯一口も食べなかったってほんと?』
「あ、、うん…本当に、食べれなくって……売店は、暇だったし、春亜なにが好きなのかなーって考えてたら、いろいろ買いたくなって……。」
なにこいつ、、可愛すぎかよ……
本当、俺のことばっか。
袋を見るとそこにはヨーグルトやチョコやプリンなど、いろんな食べ物が入っていた。
これを、俺のこと考えながら選んでくれたって想うと本当に、にやけそう。
『俺、プリン大好きだよ。お前にまだ言ってなかったよな。』
「うん。春亜、プリンが好きってなんか意外。」
『なんで!お前は、何が好きなの?』
「俺?俺はチョコが好き!!」
即答!!そんなに好きなんだ。覚えといてやらないと。
今度、俺がチョコ買ってやろう。
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