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結side
そんな、、
そんなの、有り得ない。
あの日の出来事と、自分の今までの記憶が一瞬にして蘇って、俺の頭の中を埋め尽くす。
きっとこれは、悪い夢だ
こんな幸せなこと、あるはずが無い
この後には、きっと不幸なことが待っている
俺と春亜が好き合うなんて………
『おい、、春川、「触らないで!!!!!」』
病室に声が響いた
俺は、春亜の手から離れた。
『…なに、どうしたんだよ。』
違う
違う違う違う
こんなの有り得ない
俺に幸せなんてあるはずないんだから。
「…ひゅ、っ……はっ! あ、ふぅ....うっ…はあ!!!はぁ」
過呼吸が
胸が、苦しい
『おい!どうしたんだよ…!!春川!春川』
嫌だ、来ないで、
触らないで
またどうせ、俺を
あの時のように、ゴミを見るみたいな目で
嘲笑って、
嫌だ、嫌だ
本当に愛してくれる人なんて、いない
俺は、愛されない
誰からも
嫌だ、
何も、聞こえない
脳内を駆け巡る、不幸な日々
嫌で、苦しくて、
頭を抱える
消えない、消えない
うずくまる
全身が痛く感じる
嫌だ、
聞こえない──────────────
………__________
『結!!!!』
ああ、誰の声だっけ、
呼ばないで。
分からない。
『結!!!!!俺が!信じられないのか!!なあ!聞いて!!俺は!お前の為に生きたいよ!お前と!ずっとそばにいて!大丈夫って抱きしめてやりたい!お前、死ぬのか!なあお願い!お前も!俺のために生きて!!』
目の前の誰かが、俺をしっかりと抱きしめて、俺の背中と頭を手で撫でた。
苦しいほどに
息が出来ないほどに抱きしめて、
この匂いが、誰か、
酸素が足りない
頬が、何かが触れて、冷たい
『愛してるよ、俺だけを、春亜だけを信じて....』
ああ、そうだ
春亜だ
俺の、太陽みたいな、大好きな春亜
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