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話が早い
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「あのっ!」
「はい?」
「おもちゃ屋さんの店員さんですよね?ニャックのおしゃべりぬいぐるみって次いつ入りますか!?」
「あーー……、人気ですからねーー……。」
何故勤務時間外にそんなことを聞かれねばならないのか。
大規模な流行が仕掛けられ、それが品薄商法などした日にはこれは良くあることだった。
さすがにげんなりしてしまい、逸は形ばかりの営業スマイルを浮かべる。
「自分、玩具担当じゃないので……今は詳しくは分かりかねます」
「じゃあ分かる方っていうのは!子供にどうしてもって言われちゃって……!!」
「皆さんそうですね。次回入荷日決まってれば店舗の方に連絡が来てると思いますよ」
「……あーっ、そうですよねー……、すみませーん……」
あからさまに幻滅した顔をされ、さすがの逸も苛立つ。
(欲しいんなら楽しようとすんなよなー……)
そう思いつつ、携帯を取り出した。
「あ、お疲れ様です。おしゃべりぬいぐるみなんですけど、配分決まりましたっけ?また外で聞かれちゃって……」
『いやそれなら店に聞けよなんで俺に掛けてくんだよ今家だっつーの』
「………あれっ!?そうですよね、つい!すみません!!」
『同類じゃねーかバカヤロー』
「で、ですね………」
『まあ決まってるけど。来週頭と再来週6ずつであとは来月』
「さすがすぎる」
おわり。
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