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隙あらば撫でる
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「あー、敬吾さんの髪好き………ほんと好き」
「はいはい」
「さらっさらでつるつるで良いにおいするー」
「はいはい」
「もうちょっと伸ばしませんか?」
「伸ばさねーよ」
「えー、もうちょっとだけ……肩甲骨あたりまで!」
「どこがちょっとだ!!?女でもそこそこの長さじゃねーか!」
「んーーーーーーーっじゃあ肩くらいまで!!!」
「妥協した風に言うんじゃねーよ腹立つな!!伸ばさねえっつってんだろ!!」
「いいじゃないですか、芸術家とかサーファーみたいに後ろで一個に結ぶのとかありじゃないですか?」
「無しだバカ、ワイルドな男前しかできねえやつだろそれ」
「いや普通に美人さんになると思うんです」
「……ゲイが何言ってんの?」
「やー、女の子は全然ダメですけど……男の娘って言うんですかね、女装なら大丈夫っていうかむしろだいぶ好きらしいことに気付きまして」
「は?」
「まあそれも敬吾さん髪伸ばしてくんねーかなって妄想してたら発覚したんですけど」
「………それ以上喋ったら坊主にすっからな」
「それこそ似合わないの分かってるでしょ」
「うるせえぞ死ね」
おわり。
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