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14thLOVE
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その時のことを思い出しただけでも、触れられてすらいないのに顔が熱くなるのを感じる。
(どんだけ体力溜め込んでんだよ……)
心の中で嬉しそうに悪態を吐きながら、スマートフォンでメッセージを打つ。
【午後部活でしょう? 生徒相手に張り切りすぎて無理しないでください。現役高校生に比べれば若くはないんですから、痛い目見ますよ?】
(……って、コウに限ってそれはない、か)
彼のことを思い浮かべながら送信する。
すぐに表示された送信完了のメッセージを見ながら、それはありえない事だと静かに苦笑いを浮かべた。
覚樹は小さな頃から鍛錬を続ける空手と剣道は指導する側が前より多くなったと聞いていても、今も現役の選手として活躍している。
自分には才能がないと小学校でやめてしまった義樹の代わりに、彼は今も様々な上位大会で優秀な成績を収めつづけるほどの腕前なのだ。
そのことを覚樹本人に尋ねても楽しそうに笑うだけ。
『運動不足解消にちょうどいいからやってるだけで、大したことはしてないよ。……それに前やってるとこ見てかっこいいって言ってくれたじゃん? それすげー嬉しくってさ』
さらに幸せそうに笑う彼を見て、やはり何も言えないまま黙り込んでしまった義樹もまた覚樹の気持ちを知ることができて嬉しかった。
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