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2ndLOVE
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教室を出てとぼとぼ進みながらわりと遠くない位置にある渡り廊下に到達した義樹は、ふと何の気なしに窓の外を見る。
(……いい天気だなぁ……)
雲一つない、とはきっと今義樹が見ているよく晴れた晴天のことを言うのだろう。
窓の外にはきれいなスカイブルーが広がり、雲は一片たりともない。
「……眩し……」
燦々と降り注ぐ太陽の光が眩しい……。
思わず煩わしそうな、難しそうな顔をしてしまったのだが、通りかかった生徒に怪訝そうな顔をされて小さく咳払いをする。
「大丈夫スか?」
「あ、は、はい……大丈夫です……」
(早いところ帰ろう……。ここ、明るすぎる……)
もう一度ふらふらと歩きだす。
そんな明るい空の下をすでに運動部の生徒だろうか、数人校庭の方向へ歩いていくのが見える。
各運動部の部室棟がある方向だ。
歩いているのはホームルームがすでに終わったクラスの生徒だろう。
(……午後は……部活って言ってたな……)
わかっていたはずなのに、義樹は頭の中で曜日を再認識して小さくため息をつく。
歩きながら、ふと思い出す事があった。
【土日、部活休養日だからトモんちいきたい。急がないから、泊まりOKなら食いたいもの一緒に返事してくれ。夕飯作るから】
昨夜、恋人からの所謂【おうちデート】の誘いを受けていた。
誘いを受けたことを忘れていたわけではない。
だが……。
(どうしよ……)
彼には、返事をすぐに出せない理由があった。
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