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「俺、もうあんまり泣きたくないんだけど…」
疲れるし。と言えば蝮は、あははと笑った。
ほんとにこいつ、笑うとただのイケメンだな。
「嬉し泣きも駄目?」
「嬉し泣きとか、そうそうないだろ」
大通りに出ると人がいるからと、蝮が手を離した。
別に繋いだままでもいいんだけどな。
「というか、嬉しくて泣くなんてドラマだけの話だろ」
向かい風が吹いて、寒さに思わずマフラーに顔下をうずめる。
耳と鼻先が冷たい
「えー?僕は泣いた事あるよ」
「んあ?」
さらっと言いのける蝮に、思わず変な声が出る。
「いつ?」
「口君と恋人になって、家まで送った帰りかな」
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