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玄関を入ってすぐのドアを開けると毎日掃除をしてそうな綺麗なリビングがあった。
「綺麗好きなの?」
「ただ物がないだけだからかなあんまり物が欲しいとは思わないかな」
リビングにはエアコンと白いカーテン、白いソファーと、白い台にあるTV、簡素な黒の机と椅子があるだけだった。
装飾品のような物はあんまり無い。
フローリングがむき出しの床は冬だから冷たい。
「好きなとこに座って待ってて」
ダイニングキッチンに行く蝮を目で追いながらソファーの端に腰掛ける。
家の中はスッキリし過ぎているからなのか、とても広く感じる。
「1人じゃさみしくない?」
「さみしくないよ。寧ろ今の方が楽しいよ。やりたいことなんでも出来るからね」
カチャカチャと木の盆に乗せた茶器を持って来ながら話す蝮は、本当に学校とは大違いだった。
「ねえ、質問していい?」
「どうしたの?さっきから質問してるよ?」
「だってそれは、蝮とはまだ二回しか会ってないし、何にも知らないから」
「俺は知ってるよ」
「?なにを…」
一瞬、寂しそうに笑った蝮にもう一度聞いたら、何でもないと言われた。
「それより。お茶飲んでみてよ。絶対口君が好きな味だよ」
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