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「俺はね、可愛い可愛い可愛い弟に変な虫が付かないか心配なんだよ」
「…?」
話をしようと今、何故か俺の部屋にいる。
適当にベッドに座ると、磁石の様にくっついてくる兄の白くて綺麗な大きい手が俺の髪を梳く。
「心配で心配で、仕方なくて…だから、口の人間関係を洗いざらい調べたり、口の洋服や靴に盗聴器やGPSを付けたりしてるんだけど、しょうがないよね。口の身を守る為だし」
「……」
「どうしたの?口?」
何も言わない、というか言えない俺を覗き込む整った顔に少し距離を取る。
「…いや…いやいやいや…ちょっと待って」
「何を待つの?」
「…え?俺の服とか靴にGPS付けてたの?」
「うん」
やばい。
前前から少しやばいなとは思っていたが、全然少しじゃない。
相当やばい。
盗聴器ということは、蝮…カニバリズムとついさっき恋人になった事も知ってことか?
そんなの駄目だ。
蝮が兄に殺される…。
中学の時に一度だけ、当時付き合ってる子を紹介したことがあったが、その日の内にその子と別れた。
別に仲違いした訳じゃなかった。
原因は
兄がその子に包丁を向けたからだ。
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