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「ここで、するの?」
「うん。ほら、早くしないと学校に遅刻しちゃうよ」
早く家を出たから遅刻なんてしないのは知ってる筈なのに、そんな事を言うのは早くキスして欲しいのだと思う。多分。
でもここは家の前の通りより人がちらほらいる。
今手を繋いでいるだけでも見られているのに、ここでキスなんてしたら恥ずかしい。
蝮にかける言葉を探して視線を泳がすと、横脇にある細道を見つけた。
「ほら、早く」
「…じゃあちょっと来て」
蝮をひと気の少ない細道に連れて行く。
「どうしたの〜?もうすぐ学校なのに〜」
ニヤニヤと俺がここに連れて来た意味を分かったかの様な顔をしている。
「…蝮がキスしてって言ったんだろ」
「そうだよ?だから?どうするの?」
「目瞑ってよ?」
「うんうん。瞑るつむる」
本当か怪しい返事をした蝮は屈んで、顔を少し近づけて来た。
頬じゃないのか。
「頬って言ってたじゃん」
「ここならキスしても平気だよ。だから連れて来たんじゃないの?」
「違うよ…頬かと思って…」
「口も頬も変わらないよ」
「変わるよ」
「変わらないよ。変わらない」
「変わる……あーもう…」
これ以上言うとずっと言いそうなので、少しだけ背伸びをして蝮にキスをする。
「…ん…」
「んふふふ」
「もういいだろ…んっ」
軽くして早く離そうと思ったが、蝮が後頭部を抑えてきたから離れられない。
「んん…っん…ま、まむ…っまむし!」
マジックテープを剥がすような感じで無理に引き剥がす。
「はあーー……はあ…」
「えー?なに?もう終わり?」
もうちょっとだけ〜。
なんてふざけた事言ってる蝮に腕をくいくい引っ張る。
「……学校、いく…はあ…時間だよ…」
「顔赤くなってるーかーわい〜」
「……早く行こう…」
恥ずかしすぎたし、俺の奥の何かが沸き起こりそうで怖かった。
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