アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
・
-
HLには間に合った。が、走って来たから息が上がる。
「…っはあ〜…まに…合った…」
自分の席に座り、一息つく。
「口、おはよ!遅刻?」
横の席から声がかかる。
右の席を向くと、高橋はサラサラの金髪を揺らしながらケラケラ笑ってた。
「何笑ってんの」
「いや、珍しすぎて笑けてくる…ごめん…ぶふぉ…」
「変な笑い方……ん?」
変な笑い方をする高橋の机には塾の課題のようなものが積んで置いてある。
「学校の課題も大変なのに、塾の課題もこんなにあるんだね…」
「まあね。この学校は進学校だし、いい大学入れって親が煩いからな。しょうがなくだよ、しょうがなく」
あっさり言う高橋に少しだけ見直す。
「すごいね高橋は。えらいね。よしよし」
朝、蝮にやったように高橋にも頭を撫でる。
「うおっ。ぬはは、なんだよ」
ちょっと驚いたような顔をして撫でられている高橋が飼い主に褒められている犬みたいな顔をしていて、なんか面白い。
「褒めてるんだよ。でも、金髪でヤンキーなのにギャップ激しいよね」
「上げて落とすなよ〜」
「あはは。ごめんね」
「可愛いから許す!」
「そこ!うるさいぞ!」
大きい声でケラケラとまた笑う高橋の声と重なるように先生が教室に入りながら叱る。
「あ…すみません…」
「すみませ〜ん」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
52 / 177