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「今から買いに行っても授業に間に合わないよ」
携帯の画面に表示されてる時間を見せると、えー?と不満そうに俺を見た。
「もうそんな時間?」
「うん。次、蝮はなんの授業?」
「僕のクラスは多分体育だよ」
確か、多分サッカーらしいよ。
そう答える蝮はまるで授業に全く出る気がないかのような言い方だった。
「多分なの?授業は出た方がいいよ」
「えー?クラスに口君がいたら授業でるよ〜…」
ブーブーと俺がいるならと無理難題を言いながら机に項垂れて、蝮の頭のつむじがこっちを向く。
「学年から違うんだから、出来ないよ」
「学年かー……そっか…」
項垂れてたのにもう元気になったのか、今度は空を見上げてニヤニヤとしている。
「…何その、なんか企んでるみたいな笑顔」
「ううん。なーんでもないよ〜」
「?そう」
「口君は次なんの授業なの?」
「俺のとこは…」
数学だよと言おうとして、大問題に気づく。
「あ…やばい、数学の課題やってない…」
「え〜?大変じゃん!今から急げば間に合うね!」
「うん。ごめんね、放課後に一緒に行くから」
ちょっと慌てながら弁当とお茶をひっ掴んでドアに小走りで向かうと、蝮が忘れ物だよ。と声がかかる。
「忘れ物?してな……」
後ろを向くと、グンッと片手を後ろに引っ張られて頬にキスをされる。
「忘れ物」
「…キザめ」
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