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動揺する深月と自分でも理解不能な行動の俺。
静まり返った空間に響くのはどちらの心音なんだろうか?
「あ、あのぉ・・・琉聖?」
俺より小さい深月の顔は丁度俺の鎖骨辺りにあって、胸に顔を埋めた状態になる。
艶やかな黒髪が俺の顎を擽る。
「深月、悪かった。」
何に対しての謝罪かと聞かれたらもう全部だ。
突然の婚約も、性欲処理云々も少し前の謝罪も。
全てに於いて俺の傲慢さや態度の悪さから来るもので、この1週間近くでそれら全てが悪かったんだと痛感させられていた。
「・・・琉聖?」
「深月、とりあえず話をさせてくれ。」
俺達は婚約して初めて顔を合わせた。
お互い知らない事だらけだ。
それなら俺の事も深月の事もちゃんと話してお互いを理解しなくてはいけないと思う。
それは茶乃木家とかそんなのは関係無く、人として大切な事なんじゃないのだろうか?
少し身体を離すと深月が俺を見上げる。
その瞳は不安と不信感が溢れていて、俺は少しでも安心して欲しくてぎこち無く笑った。
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