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波乱のはじまり
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「着いたーー!!」
普段より倍高いテンションの東がバスを降りるなり叫び声を上げた。
その姿にさっきまでバスに酔って俺に寄りかかって顔色真っ青にしてた面影はサラサラない。
鬱蒼と茂る木々を前にバスを降りれば、雨上がり独特の匂いが踏みしめた落ち葉からツンとただよってくる。
すでに佐倉と結弦は降りていて、辺りを見回していた。
「うわぁ。こんなのじいちゃんちぶりだわ。見渡すかぎり自然自然自然、だね」
「……くさい」
「あ、あっちにロッジが見える。じゃあ2日目のカレー作りはあそこでやるのかなぁ」
「……ねむい」
会話が成立してない気もするけど、2人は藍ちゃんが叫ぶ集合場所へと連れ立っていった。
他のクラスメイトも口々に感想を述べながら続々と歩いていく。
「うおー!! 木デカっ! 落ち葉くさっ! 湖デカっ! 木デカっ!」
「東、俺たちも行くぞ」
「てかみんな私服じゃん! あ、俺も私服か! うわ、ちょー新鮮!!」
「東…おい、東!」
「なぁなぁ獅子原! あれ、何!? こんなとこに小屋があるぜ! 薄暗くてあんま見えねーけど、あれ…」
「東!!!」
「ひゃいっ!!!」
「行くぞッ!!!!」
「あ、ひゃい…」
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