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合宿2日目!
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それに結局、彰と呼んでくれないのも気にくわない。
この学校で彰と呼び捨てで呼ぶやつは今のところいないから、少し緊張していた自分がバカみたいで…。
直接言おうかとも思ったけど、それだとなんだか無理に呼ばせてるみたいで嫌だし。
「獅子原!」
「お、持ってきたか…って東か」
「とりあえず水汲んできた! これで野菜を洗うんだよな?」
「うん、頼めるか?」
「任せろ」
ニカッと笑ってみせた顔には邪気はない。
ここまで裏表がないやつはかえって珍しい。
これだから東とは付き合いやすい。
一時期は本当はこちらを見透かしての反応かと疑ったりもしたけど、しばらくするうちにどうでもよくなった。
「獅子原」
「お、結弦。ありがとな。…………どうした?」
「……べつに。何でもない」
ハイこれ、とナベとまな板を突き出され、言われるままに受け取る。
そしてそのまま俺を通り過ぎて、野菜を洗っている東の横にしゃがんで話し始めた。
何なんだろう。
しばらく見ていたけど、水の音のせいで二人の会話はあんまり聞こえない。
後ろ髪を引かれつつもパチパチ音をたてている火に向き直ってから気づいた。
「東! それ、ナベに入れる水だ!!」
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