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人の幸せ(湊)
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「なぁ、湊。」
「………」
「湊っっ!!!」
「っあ!ごめん!!
…なんだっけ?」
「お前なぁ?!!」
今日は、自分でも驚くほどいつもに増して
ぼーーーっとしているな…
なにせ、昨日お母さんから連絡があったんだ。
『今日、夏希が寝言で湊くん呼んでた』って
もうすぐ起きるんじゃないかなーって
余計に気が気じゃない。
ちなみに、
今日で夏希は2ヶ月眠ってることになる。
「だから、」
「…」
「湊?!!」
「あぁ、ごめん!ぼーっとしてて…」
「や、それはいいんだけど」
いいのか?!
「俺、さ。好きな人できたんだ…」
「良かったじゃん!!可愛い子??
同じクラス??どの子どの子??!」
夏希が心配でも、これには乗るよ。
気になって仕方ないだろ?!!
「ちがっっ!」
「なに?同じクラスの子じゃないの?」
「や、先輩だけど。って、そうじゃなくて。」
そうじゃない?どういうこと??
「女の子、じゃ…ないんだって!」
…???!!!!
「え?!!じゃあ、ニューハーフ??!」
「お前なぁ?!男だよっ!!!」
「うえええぇぇぇぇえ?!!!」
待って、待って、待って、待って、待って、
神様、仏様、どうかお待ち下さい!!
そして、わんもわたいむっっ!
「今、なんて??」
「だーかーら、好きになったのが男なんだよ」
聞き間違えじゃなかったぁぁぁぁぁぁ!!!!
「で???なんで、それを俺に??」
「湊、声裏返ってんぞ?
ほら、夏希と男同士で付き合ってるじゃん」
「あぁ、なるほど。理解。」
「色々と、教えてもらおうかなーって」
ああ、そうかそうか…
って、ええええええ?!!!
「俺たち、まだなぁーんにもしてないよ?!
俺は、夏希に手ぇ出してねぇからっ!」
「はぁ??
お前ら、あんなにイチャついてんのに
セックスのひとつもしてねーの??!」
「おっしゃるとおりで…」
なんか虚しくなるじゃねーかよ…
「あ、ぉけ。了解。そう言うことね。
当てにしないわ。」
「うん。付き合ったら教えてね。」
「あいよー」
なにこの、虚しい会話。
初めて、夏希がいなくてよかったと思ったよ…
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