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普通(夏希)
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「おかえり……おかえり、夏希っ」
少し涙をためている湊がちょっとかわいい。
……なんて言ったら起こるかな?
嬉しいことも、悲しいことも、辛い事も
思い出したくないことも全部、思い出した。
少し暗い顔になっているんだろうな。
湊は、少し困った顔をしてから
「とりあえず、さ?
お母さんと、渚に報告しようよ。ね?」
ニコリと笑って、目の前でスマホをいじる。
病院で電話とか………気が引けるなぁ。
と思っていたら、それを察してか
「電話じゃなくて、メールするね」とまた笑う。
………あぁ、オレは湊を忘れられないくらい好きなんだな。
地味に正直だな。オレの体は。
「ふふっ」
「怖っ!なんで笑ったの?」
「や、オレどんだけ湊のこと好きなんだよって。」
「ホントに。俺も思ったよ。
忘れないでいてくれてありがとう。」
数秒間見つめ合ってから、笑い合う。
おでこをくっつけて、ここが病院だって忘れるくらい。
笑った。
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