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嵐(渚)
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智紀センパイが言ってた『ハンカチをくれた大切な人』
関係は恐らく、恋人か親友か家族か……。
どれかだろうなって思ってた。
けど、今日の夏希に会った瞬間の顔を見て、
いつもハンカチを入れている
制服の胸ポケットの位置を押さえる様子を見て
確信した。
『大切な人』は夏希で、その関係は『恋人』だ。
聞いただろ?!
『新しい恋人できたんだね』って。
そんなの、余程好きだった恋人にしか言わねぇよ。
しかも、今の恋人の前で。
むかつく、むかつく……!
なんで?!俺が居るのに………。
俺がネコやらねぇからか?!
イライラしながら力任せに智紀センパイの腕を引く
「渚!!!まて!!着いたっ!」
「あぁ?!」
振り向くときに見えた看板には
目的地であったプラネタリウムの名前が書かれていた。
………建物の中に入るんだし
ちょっと、センパイに釘刺しとこ。
「湊、ごめん。ちょっと、トイレ行ってくるわ
先入ってて!」
「え、渚くん?」
「だめ。センパイは俺と来て。」
湊は、目で『程々にしとけ。」って言ってるけど
聞きゃしねーよ。
「ちょっ!!渚くん!!!痛い、手、いたいっ!」
思いっきりトイレの個室に智紀センパイを押し込めて
鍵を閉める。
「や、何?」
ここでようやく、俺が普通じゃないと気づいたのか
少し怖がるセンパイ。遅ぇんだよ、気づくの。
「センパイさぁ、夏希と何があったのか知らねぇーけどさ」
目を見開くセンパイ。
あんなにあからさまに反応しておいて、気づかないと思った?
「俺いるんだけど。何してんの?」
思いっきりセンパイの顔を掴む。
「や、ごめんなひゃい…………帰ったら話ふ、から
離ひ、て…こわ、い」
「いや。」
「ひぅっ」
顔を掴んだまま、耳元で脅す。
『頭ん中、俺だけにしてからだ。』
―ちゅ………
「んぅっっ!」
センパイの抵抗を押し込んで、舌をねじ込む。
いつもの感じからして弱いところを攻める。
それはもう、執拗に。
―カクンっ
その結果、センパイは腰が抜けてしまったみたいだ。
「はぁ…はぁ…ん、ぁ……」
ちゃんと抱きとめて、頭を撫でる。
「センパイ、俺だけ見ててね。わかった?」
センパイは、虚ろな目つきでこっちを見ると
少し微笑んでから頷いた。
これで、とりあえずは安心。
センパイが歩き辛そうだから、
腰を抱えて買っておいた券を使って
中に入った。
歩いている間中、智紀センパイは
ずっと俺に体を預けてくれていた。
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