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作られた景色(湊)
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はぁぁ…………。
渚のやつ、先輩をトイレに連れてって
まさかヤったりしてないよなぁ…
想像できてしまうから怖い。
――間もなく、照明が暗くなります……
ほら、始まるぞ?
「湊」
ボソッと聞こえた声は、渚だった。
傍らには先輩が歩きづらそうにするのを支えていた。
「渚、お前、まままさか」
「ヤってねーよ!キスしただけ。」
少しホッとしたけど、キスだけでこんなになる?
って程、先輩はぐったりしていて
シートに体を預けきって、まぶたを閉じて睡眠体制だ。
「やりすぎだろ?!」
「いやー?ちょっと弱いとこを攻めただけだよー」
悪気のない笑顔を向けてくる友が心底怖い。
うん、こわい。
隣の渚とヒソヒソ話していると、夏希は不安になったのか
俺の手の小指を握ってきて……
恐らくこっちを見つめているだろうから
ずっと渚の方を向いたまま、さり気なく手を握ってやる。
と、隣から満足そうに喉を鳴らしてくるもんだから
これがまた可愛くって。
よしっ!いじめてやろう。
―開演いたします。
あぁ、タイミング悪!
正直、プラネタリウムなんて寝るだろうななんて
心のどこかで思ってたけど、なんだか安心してしまって
逆にずっと眺めていた。
いつも、これは俺らの上にだだっ広く広がってる。
それなのに、こうやって人工の物を見る時ぐらいしか
まじまじと見ることは無い。
七夕にでもなったら、みんなで星を見に行きたいな。
できればこの四人で。
きっと、楽しいだろうから。
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