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作られた景色(夏希)
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心地のいい声が星座なんかを説明していく。
毎日夜になれば『同じ』とはいかなくても、
これに似た景色が真上に広がってるのに
最近じゃ、星も見なくなったなぁ…
隣を見ると、湊は幸せそうな表情で
人工の星空を眺めていた。
その顔に不覚にもドキッとして
その驚きが手に伝わって、
繋いでいた手を強く握ってしまって
湊がこっちを見る。
目が合うと、「キレイだね」って言うかのように笑って、
繋いでいたオレの手の甲にキスした。
やばい、心臓が持ちそうにない…………
どうしよう、かっこ良すぎる。
もうすこしだけ、照明明るくならないで!!
けど、そういう時ほどタイミング悪く終わってしまうもので
あたりがゆっくりと明るくなっていく―――。
「夏希、凄かったね…?
あれ??どうしたの、怖かった?」
「いや、何でもなぃ…」
必死で顔を隠す。
忘れていたけど、
ここにはオレのことならなんでもお見通しな人が
3人も集まっているのだ。
「夏希、照れてる。」
「照れてるな。」
「照れてるね。」
「照れてないもんっ!」
と、意地張って湊の方に向き直ると
さっきのことを思い出しちゃって
顔が赤くなるのが自分でもわかった。
「ふふっ、かわいい…」
「オイ、智紀センパイそれどういう意味?!」
「や、だって、かわいいでしょ!!」
言い訳する先輩が珍しくって、一人で笑った。
どうやら、先輩のことはもう平気みたいだ。
思ってたより怖くない人だってわかったからかな?
そんなふうに思った矢先の事だった。
「夏希、ちょっと僕と話さない?」
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