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異変(湊side)
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保健室に駆け込むと、運良く先生がいた。
事情を話すと、先生の顔が歪んだ。
「救急車…」
とだけ、ポツリとつぶやいた。
「先生、こいつ風邪気味みたいで
少しだけ、寝かしてやってくれませんか?」
俺が頼むと、先生は渋々了承してくれた。
ゆっくりしていられるわけもなく
ずっと、夏希の手を握っていた。
時折、顔を歪めたり
知らない名前を苦しそうに呼んでいた。
何より、拒絶の言葉が多かった気がする。
―やっぱり、精神的なものじゃないか…?
俺は苛ついていた。
夏希をここまで苦しめた奴に。
そして、
こうなってしまうまで溜め込んでいた
夏希に気づけなかった 俺自身にも。
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