アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
位置(湊side)...2
-
「な、つき…はぁっはぁっっくは…」
前方に、渚のような人の後ろ姿。
「なぎさっっ!!」
振り向いた、その姿はさっきとは裏腹
「湊。俺…ホントは、信じてた、からな!」
笑顔で。
「ん。は…ごめん。。。お母さんには?」
「嘘ついた。」
はぁぁぁ…そんなことだろうと思ったよ。
「さっき、壮介が夏希のケータイに出た。」
「なんだって?!!!」
「あれは、無理やりヤってる。
俺に助けてって。
手段選んでられない。警察呼ぶぞ。」
一瞬強張ったその表情も、
すぐに決意に変わって
「わかった。」
「とりあえず、俺はお母さんに事情説明する。
渚は、警察よろしく。」
夜中。高校生が見つかればきっと補導だろう。
けど、それどころじゃない。
お母さんは驚いた様子で、
しかし落ち着いて話を聞いてくれた。
「うちの夏希を、よろしくお願いします。」と
泣きそうな声でも芯の通った声で
言われたら、「はい。」と答えるしかない。
渚の方もうまく行ったようで、
捜索してもらえるみたいだ。
壮介の家に俺らは向かって、
警察は怪しそうなところ。
何かあったら、また連絡を。ということだ。
走りながら一連の作業をしていた甲斐もあって
すぐ目の前に、奴の家はあった。
ぼんやり付く電気。
インターホンを押す。
―ピンポーン
その軽快な音が、俺達の戦いのコングだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
76 / 193