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言わなきゃいけない事(智紀)
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「夏希、僕と話さない?」
緊張しすぎて、顔が怖いかも。
もしも、「嫌だ」って言われたらどうしよう。
もう付き合ってない。もう好き同士じゃない。
もう過去の人にできてる。
………それでも、僕は。
「わ、かりました。話します」
夏希のその声で、その言葉で少しだけ安心した。
よかった、僕にまだ謝る権利があって。
「ここじゃ、あれだし。
ふたりでお茶でもしない?」
「だめだ。」「先輩ダメです。」
渚くんはわかるとして………
なんで、湊くんまで?
「夏希はそんなに歩けません。
休まなくてはいけません。
最低でも、俺が側にいることが条件です。」
と、自らの背後に夏希を隠す湊くん。
渚くんはコクコクと頷いて、「そのとうり!」とか言ってるけど
キミはただのヤキモチでしょ??
まぁ、いいか。
話せないようなことじゃないし、
キミ達といたいなら、いつかは話すだろうし。
「わかった。
駅の近くにあるカフェにでも行こう。」
移動している時は、みんな至って普通だった。
カフェに着いて、飲み物を注文して
それらが運ばれて来るまでは笑っていた。
飲みのが運ばれてくると
「それで、話はなんですか…?」
口を開いたのは夏希だった。
「僕ね、ずっと言いたかったことがあるんだ。」
ゴクリ。
僕以外の全員のつばを飲む音が聞こえた気がした。
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