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例えばの話。7
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sideつわはす
「例えば、」
俺の返事も聞かずにぴーちゃんは『例えばの話』を続ける。
遮ることもせずに大人しく聞いていると隣のブランコに座っていたはずのぴーちゃんが俺の目の前に来ていた。
ぎゅ、と手を握ってくる。
「僕がつわはすさんの手を握って、」
顔を上げる。
ぴーちゃんの幼い子供みたいな、可愛らしい顔を見つめる。
目は合わなかった。
「それで、」
「僕が、好きって言ったらどうする?」
ぴたり。
自分の動きが止まった気がした。
寧ろ動きだけでなく心臓も止まったのではないかと思うくらい、
体が動かなかった。
金縛りにあった時のような、動きたくても動けないような。
「…………え?」
かろうじて出た声。
びっくりした、から。何を言えばいいのか。
……分からなかった。
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