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くそみたいな恋人
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「眞仲…」
俺が夏瑠の浮気を知ってるから
眞仲はそれを知ってるから
俺に気を使ってくれてるんだ
胸の苦しさを紛らわすように
握る手が無意識に強くなる
その変化に夏瑠は気づいたかのか
さっきよりも増して強く俺の手を握り返した
「…ほっとくって何?
俺がハルの彼氏なんだけど…。
だいたい…さっきから
…たかが友達のお前なんかがハルのアレコレまで言ってんじゃねーよ!」
いつもは怒鳴りはしない夏瑠が怒鳴った
それが少し怖くて
俺は少し怯む
でも
「、!夏瑠!」
さすがに口が悪い夏瑠でも言い過ぎだ
夏瑠を睨めば
目が合った
夏瑠も酷く怒った顔だ
さっき以上にピリリとした空気が流れる
その空気に重なるように
「…そうだね、たかが友達だよ」
切なそうな眞仲の声が響く
「でも」
だけどその声は一変し
今度はとても力強い声に変わった
「俺の方がお前より早くハルに出会ってたら
絶対俺がハルの彼氏だったよ」
「…ぇ」
あまりに急な言葉に真っ白になっていく俺の頭
「…眞仲……?」
どういう意味…
そう聞き返そうとしたけど
なかなか声が出ない
つまり
つまり…
……え
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