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《再会》8
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「ありがとう…すまない」
座ったままゆっくり服を着始めるみずき。
それを手伝うアキラ。
粗方着終えて…
「立てる?」
アキラは声をかける。
「……っ、いや、すまない」
足に充分力が入らないため立ち上がれそうにない。
「…ごめんな」
不意に謝ってくるアキラ。
「え?アキラ?」
驚くみずきだが…
「オレ、お前を支えて起こしてやることもできない、役立たずでごめん」
病のせいで思うように力の入らない身体…みずきを引っ張って起こしてやることも出来ない。
「なに、言ってるんだ!そんなことないっ」
みずきは強くアキラに言う。
「…みずき」
「アキラに会えて、アキラと話せて、触れて…俺が、どれだけ…救われてるか…っ、謝らなければならないのは俺の方だ」
会いたかった存在。
会って言いたかったこと…
誤解を解いて謝りたかった。
「本当にすまなかった、アキラを裏切って…傷つけて、こんな所に独りにして…謝ってすむことじゃないけれど…」
急に頭を下げる。
「ちょ、みずき何を…」
「ごめん、本当に」
誠心誠意あやまるみずき。
「やめろよ、なんでみずきが謝るんだよ、お前は何も悪くないんだから…」
みずきの様子に驚きながらもなだめるが。
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