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《2人の脱出作戦》6
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翌朝、先に目を覚ましたのは、みずき。
横では、すやすや眠るアキラの姿…
時計を確認すると、まだ6時…今日は仕事が休みなので時間に制約はない。
(…アキラ、おはよう)
まだ眠るアキラを起こさないようにそっと髪に触れ囁く。
アキラが傍にいる幸せを噛みしめながら…
この幸せな時を守るためにも、必ずアキラを助け出して、それからフミヒコにアキラを諦めさせる。
アキラの為なら身代わりにだってなる気だったけれど、それではアキラに負い目を与えてしまうだけと気付いたから。
フミヒコとは縁を切る。
それがアキラを救う一番の方法。
フミヒコは苦手な相手だが負けたくはない。
昨日アキラと考えた脱出方法を頭の中でシュミレートしてみる。
失敗は許されない、もうこれ以上アキラに情けない姿は見せられないから。
みずきが起きて一時間と少し経ってアキラも目を覚ます。
「アキラ、おはよう」
布団の中で瞳をあけてまばたきし、ぼーっとしているアキラに気付いて、みずきは横から優しく囁く。
「ん、おはよ」
みずきを瞳に捉えて返事を返し…
優しい声に、その存在に、安心するように微笑むアキラ。
「……」
その笑顔は抱きしめたくなるくらい可愛い。
「今何時?」
アキラはみずきに寄り添いながらぽつりと聞く。
「7時過ぎくらいだな」
寝起きのアキラにドキドキしながらも平静を装い答える。
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