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《2人の脱出作戦》12
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犬たちはみずきに懐いているのですぐ寄ってくる。
しかしバイクで犬二匹は連れて帰れない…
ほとぼりが冷めるまで前預かってもらっていた動物病院に連れて行く…と言う予定だったけれど、本当は再び犬たちをその場所へ送ることを…避けたがっていたアキラ。
みずきは犬たちを待たせ、公衆電話でいつものアイツに相談してみる。
「っで、また何でアキラと関わってんだよ」
呆れながら言うのはみずきの自称親友の北上ヨシヤス、みずきとアキラは別れているとばかり思っていたので大きなため息をつく。
「すまない、お前にも後でちゃんと説明する、だから今は協力してくれないか」
「はぁ、ったく、わかったよ、必ず訳話せよな、んで俺はどうしたらいいんだ?」
みずきが困っていればほっておけないヨシ、呆れながらも力になる。
「俺の家のアパートの駐車場に犬たちを居させるから、車で迎えに行ってほしいんだ、俺は一緒には居れないが、頼む、時間がなければ無理には言わない」
みずきのアパートやアキラの家はフミヒコにマークされやすいから、不用意に近づけない。
「時間はあるけどよ、一体なにやってんだよ」
「今は説明している時間がないんだ…後で必ず説明するから、」
「わーったよ、迎えに行ってしばらく世話してりゃいいんだろ?」
「あぁ、すまないが、頼む」
ヨシヤスに犬たちの引き取りを頼み、みずきは犬たちを自宅アパートの駐車場へたどり着くまで見守って、すぐ危険なその場を離れる。
そしてアキラと合流すると決めていたある場所へ急ぐ…
みずきがたどり着いた場所、そこはみずきの父親なおきが入院する精神科病院。
重度のアルコール依存症と薬物依存症で入院治療中の父親。
病院なら見つかりにくいだろうとアキラと選んだ場所、健次先生の病院はアキラが入院したりフミヒコにマークされやすいし、迷惑をかけたくないというアキラの意見から外したのだ。
病院に着いて、フロアを探すもアキラの姿はない。
急いで父の病室を訪ねるみずき。
「…父さん?」
「みずきか、よく来たな」
爽やかな笑顔で迎えるみずきの父親、鈴鹿ナオキ…。
見た目は背が高く若く見え、みずきにあまり似ていないが、シャープな顔立ちだ。
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