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《2人の脱出作戦》15
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「君はもう高校卒業したんだよな、あの頃に比べて雰囲気が大人っぽくなったな…相変わらず綺麗な子だ、本当に男子とは思えないくらいに…」
にこにこしながら悪気なく言うナオキ。
「はぁ、」
褒められているのか、けなされているのか、そんな言い回しの言葉に微妙な返事をするアキラ。
「父さん!」
なに言い出すんだ!と、止めに入るみずき。
「はは、悪い悪い」
そうみずきをなだめるように笑うナオキ。
「だいぶ中毒だったころとイメージ違いますね」
ついそんな言葉が出るアキラ。
以前とは別人だ…
「そうか?前は心に全く余裕がなかったからな、あれから数年、今でも体がほしがるときはあるけれど、みずきの苦労を思えば我慢できる」
「父さん…」
「今はちゃんと息子を息子だと認識して話せるしな、まだこいつに苦労をかけているから、少しでも早く克服して退院できるよう頑張るつもりだ」
みずきの肩に手をかけながら笑顔を見せるナオキ。
「みずき、親父さん前向きになって良かったな」
その親子の微笑ましい様子にアキラも笑顔になる。
「ああ、アキラのお陰だ」
みずきは頷いて応える。
「ふ、やっぱ切り返しが似てる」
『そうか?』
鈴鹿親子はそう声を揃えて聞き返してくる。
それがまた笑えるアキラ。
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