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《2人の脱出作戦》20
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「…わかってる、結局暗示もお前を苦しめただけだったもんな」
「あぁ、フミヒコとは手を切ってくれ」
「わかった、じゃ一度電話するから、公衆電話まで連れてって」
「あぁ、」
少し離れた公衆電話まで来て、アキラをおろすみずき。
アキラはすぐ電話を掛け始める。
フミヒコのケータイに…
「サクヤかい…?」
すぐ繋がり、フミヒコが出る。
「はい…フミヒコさん、もう耳に入ってると思うけど…」
「上手に逃げたみたいだね、そんな気はしていたけれど…」
苦笑いをしているような雰囲気で話すフミヒコ。
「少し考える時間が欲しいから、しばらくフミヒコさんのマンションには帰らない、けど必ず会ってオレの気持ちを伝えるから、しばらくそっとしておいてくれないかな…」
「サクヤ…、わかったよ。けれどいつまでか期限を決めさせてもらうよ」
「わかった、」
「では一週間考える時間をあげるからね、一週間後にまた連絡をおくれ、その間は君を探すのをやめておくよ」
余裕をみせるフミヒコ。
「はい…一週間後、連絡します」
「待っているよ」
「はい」
そう電話を終えるアキラ。
ひとつため息をつく…
フミヒコと話すと心を見透かされているようで嫌な気分になる。
頭を振って振り払いながらみずきのもとへ戻る。
「アキラ…どうだ?」
気になってすぐに聞くみずき。
「一週間」
ポツリと伝える。
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