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《2人の脱出作戦》26
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「アキラは当然断ったんだが、フミヒコというやつは金の力にものを言わせて全てを奪うような卑劣な奴で…アキラを自分のものにするためなら手段をえらばなかった…」
「手段…」
「アキラを手に入れる為に恋人だった俺のことが邪魔だと思ったら、暗示を使って記憶を操作しようとしたんだ」
「暗示?」
「催眠術のようなものらしい…」
「お前たちも巻き込んだあの時…俺が混乱してヒーリングクリニックに突然向かったことがあっただろう」
「あぁ、あれ」
思い出して相づちを打つ。
「俺はあそこで暗示にかけられていたんだ」
「待てよ、そこはアキラに教えてもらったって言ってなかったか?アキラが暗示につれていったってことかよ!」
納得できず、声をあげてしまうヨシ。
「それは…アキラはフミヒコに騙されていたんだ、うまい話をされて…俺のために…俺にアキラを好きだったことを忘れる暗示をかけることを決めたんだ」
「……」
「けれど、フミヒコは邪魔な俺を決定的に切り離すためアキラを襲うように暗示をかけて…俺にアキラをレイプさせたんだ…」
思い出せない部分もあるが、アキラに酷いことをした自分が許せなくてみずきは唇をかむ。
「あの時の…やっぱみずきがやってたのか…」
確かにその形跡はあったが、みずきだとは思っていなかったヨシは驚く。
「…あぁ、暗示で記憶が曖昧だった…けれどアキラを傷付けたのは確かなんだ…だからアキラに傷を負わせた分、償わないと俺は生きていけない…」
「…でも、あの時、アキラはみずきにやられたとは言わなかったぜ、怪我も隠してたしな…」
アキラはみずきを庇っていた。
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