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《急転》3
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「ったく!…アキラ!目を覚ませ!…こいつの病気ってこんなに悪かったのか…?」
「……」
1ヶ月、一緒に居れなかったみずき…何も答えられない…
「恐ぇな…」
「……」
恐い…
ヨシの言葉がリアルに胸を打つ…
ドクターカーが到着するまでアキラの意識は回復せず、呼吸も戻らないため、みずきは休むことなく人工呼吸を行い、ヨシは外に出て医者たちを誘導してくる。
「こっちです」
医師たちを寝室に案内する。
医師と看護士、あとからストレッチャーを運んで救急隊員が2人ついて来る。
「はいはい、あ、お前、前にもアキラと一緒にいたなぁ」
医師はみずきを見てそう声をかけ、すぐアキラを診る。
「あ、はい…」
なんと来てくれたドクターは健次先生と親しい亜澄先生だった。
アキラのこともよく知っている先生だ。
顔見知りの先生が来てくれて、混乱していたみずきも少し落ち着ける。
「だいたい健次から聞いてるからな、大丈夫」
瞳孔などを見ながらみずきに言い安心させる亜澄。
みずきに変わって、隊員が呼吸補助具をアキラの口に当てて酸素を送りはじめる。
「オイ!アキラ!おーい!!」
亜澄はアキラの頬をパシパシ叩きながら声をかけ様子を診る。
「まだ自発呼吸なしか…バイタルは?」
亜澄は厳しい顔つきで言い…看護師に声をかける。
「はい、血圧、89/47、脈130、SPo2、76%です」
「すぐ車へ運んで、挿管準備!」
「はい!」
「経緯がわかる人、ひとりついて来て、」
亜澄は振り返ってみずきとヨシに言う。
「あ、はい…」
反射的に頷くみずき。
「みずき行けよ、俺車で向かうから…」
「あ、あぁ…」
みずきは亜澄についてドクターカーに乗り込む…
救急隊員たちがアキラに色々な測定器をつけて…
亜澄は看護士に採血を指示して、意識のないアキラの口から気管に直接クダを挿入して挿管し、人工呼吸器に繋いでいる。
目の前で起こる惨状にパニック状態で見守るしかできない。
さっきまで一緒に話していて笑っていたのに…このまま目を覚まさなかったら…恐怖で震えてくる。
現実に起こっていることと理解しきれなくなって、ただアキラが早く目を覚まして良くなって欲しいと願うばかりのみずき。
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