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《急転》4
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そんなみずきに亜澄が声をかける。
「えっとお前、名前は?」
「…鈴鹿瑞」
ポツリと答える。
「呼吸器つけたから状態は安定してくるはずだから安心しろ、時間が経過しても重篤にならなかったのは人工呼吸を続けてくれた鈴鹿くんのおかげだ、よくやったな」
「…大丈夫なんですか!?」
「あぁ命には別状ない」
今のところは…
「良かった…」
その言葉を聞き、涙が出るかと思うほど安堵するみずき。
「だがお前がいなかったらコイツは確実に死んでたよ」
「え…」
しかし次に言われた言葉に心が縛られる…
死んでた…?
「命の恩人だな、ありがとう…」
亜澄は気付かずみずきを誉める。
「……」
アキラが…?
アキラを自由にするために…逃げたのに…
「アキラの、薬について何か知らないか?」
また話しかけてくる亜澄…
「…薬?」
動揺してすぐ反応できないみずき。
「飲み忘れがあったとか、過剰に飲んだとか」
「……、薬、…眠り始める前に頓服を飲んでいて…薬の副作用で眠いと言ってました、あと…昨日、アキラが、そんなに命が永くない…ってそんなことも言ってて…」
その言葉を聞いてショックを受けてしまい全部は思い出せないけれど…
「コイツそんなことを言ってたのか…健次に説教してもらわないとな」
「…え?」
「いや、こうなった原因が薬の影響が大きいかもしれないからな、アキラが副作用って言ってたなら可能性も高いな…ま、採血結果でだいたい分かるんだが…」
首を傾げ考えを巡らせるように伝えてくる。
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