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《急転》16
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「……」
「立ち入ったことを聞きますが、なぜ、アキラと別居を?」
不意に聞いてくる健次。
「それは…」
色々ありすぎて一言では言えないみずき。
「答えにくければいいですよ、ただ、鈴鹿さんが一緒にいて下さっていた期間はアキラの体重減少もなく、活気がみられていましたから…また一緒に住んで頂けたら安心できると思いまして…」
「……俺は、そうしたいと思っていたのですが…」
アキラは自分と別れるために…暗示を使い、離れていってしまった。
「アキラが…この子が嫌だと?」
「…アキラは、俺に迷惑をかけないように…出て行ってしまって…」
「……困った子ですね、アキラはそんなに鈴鹿さんに迷惑をかけたのですか?」
「いえ、そんなことは全然ないんです…」
首を振り、はっきり答える。
アキラがいて迷惑に思ったことは一度もない。
「そうですか…では、アキラには言って聞かせますね」
健次は微笑みながら、みずきにそう伝える。
「え?」
「私はアキラの親代わりみたいなものですから」
「親…アキラの本当の両親は…どうしているんですか?」
話の流れから気になっていることをつい聞いてしまうみずき。
アキラの両親のこと…
「…父親は楠病院本院で医者をしています、本当の母親の所在は僕にもわかりません」
ありのままを伝える健次。
「……アキラがこんな状態なのに知らせなくていいんですか?」
普通の疑問…
「……、」
みずきのその問いかけには、すぐには答えられない健次。
「健次先生?」
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