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《待つ時間》1
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その頃、病院の詰め所では、アキラの昨夜からのデータを健次が真剣にみていた。
「データが改善しないな…薬の量を…いや、もう少し様子をみるか…」
もしこのまま呼吸器が外せない状態になったり…寝たきりの植物状態にでもなってしまったら…
毎日来てくださっている鈴鹿さんにも負担をかけてしまうし…
長引けば感染症や肺炎のリスクも高くなる…何とか三日以内に…
真剣に悩む健次…
不意に…
「健次!!」
バシッ!
「っ!?」
いきなり頭に衝撃を受け、びっくりして振り返る健次。
そこには…
「ッ亜澄!?痛いな、何するんだ…いきなり」
頭をさすりながら怪訝な顔で言い返す健次。
幼なじみで同期の亜澄がいた。
ズカズカやってきていきなりファイルで頭を叩いてきたのだ。
「何じゃねぇよ、お前アキラが運ばれてきてからロクに寝てねぇだろ!」
前の日は当直をしていた為、実質3日以上あまり寝ていない健次。
「え、…寝てるよ、仮眠程度には…」
「お得意の座ったまま寝か?んなんじゃ疲れとれねーだろ!今すぐ仮眠室行け!数時間でも布団で寝てこい!」
「僕はまだ大丈夫だよ、とりあえずアキラの状態が安定するまでは気になるから…」
「アキラのことは俺が見ててやるから!院長にぶっ倒れられたら困るんだよ」
「いや、大丈夫だって…」
「大丈夫じゃねーよ、俺の後ろからの攻撃まともに食らうなんざ、反射神経鈍ってる証拠だ、いいから行け!」
「でも身内であの子を心配してやれるのは僕くらいだし…」
「コウジがいるだろ!連絡したのか?」
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