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今日、僕がたくさん迷惑をかけたから……慰めてくれたのだろうか。あぁ、本当に頭が働かない。
倒れたりなんだりで、体は疲れがMAXなはずなのに。
妙に頭が冴えてしまってダメだ。
外の空気を吸おうとして起き上がったが、その瞬間腕を引っ張られてまたベッドに逆戻りする。
「!?」
てっきり2人とも寝ているものだと思っていたのに……。
僕をベッドに戻した主は、秋ちゃんだった。
無言で僕を自分の方に引き寄せて、ギュッと力を入れて抱きしめ始めたではないか……。
「秋ちゃん……?」
な、なんなんだろう…………。
双子覚醒の日かな…?
その抱きしめ方はさっきまでの怯えた感じではなく、むしろ暖かくて心地良い。
無理矢理に引き剥がすわけにもいかないから、少しその体温に体を任せていたけれど………突然後頭部をおさえられて、小ちゃんと同様にキスをしてきた。
その唇が離れると、いつの間にか僕は組み敷かれるような状態になっていて。
「小ちゃんにバレちゃうよ」と伝えてみるも、全然聞いてくれなかった。
いくら僕だって、人前でこういうことはしたくないのに。
「…………小葉だけ、ズルい。俺もりっちゃんにキスしたい」
やっと口を開いたと思えばそんな言葉。
ズルい……?
僕とキスをしたい……?
とうとう僕の頭はショート状態。
慰めだけでこんなことを言われるんだろうか。
さっぱりだ。
「……ねぇりっちゃん。なんで抵抗しないの?しないと俺…………何回もキスしちゃうよ?」
普段のふにゃっとした喋り方とは別人のように耳元で囁かれる。
抵抗といっても……キスって、僕にとっては減るものじゃない。むしろ秋ちゃんがしたいのなら、いいですよって感じなのだけれど。
でも彼はお世話になっている一家の1人であって……。
でもでも彼は今僕とキスをしたいと言っているわけで……。
でもでも彼は…………
完全にゴチャゴチャになった頭は、もう考える事を放棄した。
「ふふ、表情コロコロ変わりすぎだよりっちゃん。……かわいい」
言葉とともに首元に指先を滑らす秋ちゃん。
その感覚がくすぐったくて身をよじった。
ゆっくり近づいてくる顔から目を背けることもせずにいると、優しく唇が触れ合う。
軽くキスをして、また離して。
何回かした時、
「足りない」
そう言って野獣のような眼光を僕に向けた。
そしてもう一度唇を落とされた。先程同様、触れた瞬間は優しいキスだったが……少し経つと閉じた唇の隙間からヌルッと彼の舌が入ってきて、僕の口内を犯した。
「んっ、ぅ……は、っふぁ…」
必死に鼻で息をしながらも、敏感になった舌に集中してしまう。
なんだかんだ、キスがうまい秋ちゃん。
すぐに離れた秋ちゃんの目を見つめる。
「……涙目、かわいい。…………嫌だった?」
少し不安そうな彼に
なんて返すべきだろうか。
「い、嫌ではないけど……びっくり、したかな」
薄く笑顔で返すと、「かわいい」と言ってまた触れるだけのキスをされた。
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