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•side小葉
朝起きてみると、横に律の姿が無かった。
秋葉も同時に起きたようで、どこにいるのかとキョロキョロ見回してみると、その姿はベランダに確認できた。
スマートフォンを右耳にあてて誰かと話しているようだった。
うちの窓は防音加工がされているから、話している内容は聞き取れないけれど少し不安そうな表情で。
「なに、話してるのかな……。りっちゃん…………いなくなっちゃったり、しないかな…」
眠ってもまだ不安は取れていないようで、秋葉もそんなことを呟く。
俺も気になってしまって、話している律をじっと見ていた。
あぁ、あんな顔もするのか……と。
•side律
な、なんだろう……。
電話をしている僕だったが、いつしか感じる視線。
すごく僕を見ている……あの2人。
なんでこんなに見られているのかな、そんなに気になるかな電話。
僕はさっき、掛かってきた電話に応答してベランダに出た。
通話相手は紡。
どうやら昨日の一件。遼さんから聞いたらしく、僕は今紡に叱られている最中なのだ。
「うぅ……だ、だって…………」
『だってもクソもあるかよ、何度いえばわかるんだお前は。大体お前は………』
紡は掛かり付け医だけど、今はこっちに来れない事情もあって報告だけになってしまっている。
もうすぐ来るとは言っているけど。
その報告をしなかったことですごく叱られている僕。
それをじっと見つめている小ちゃんと秋ちゃん。
なんか秋ちゃん泣きそうな顔してるし……。
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