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2 said和慎
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ガラッと勢いよく開いたドアの方を見ている2人と目が合う。
二人とも焦る様子もなく、その場は静まり返っていた。
手首を縛られて床に押さえつけられている律。その上に跨るもう1人。
「……っ、お前」
横からザッと割り込んで教室に入り込んでいく小葉。それについて行く秋葉。
普段は見ることのない怒りの形相。
「あれ~鍵かけ忘れたねぇ」
余裕そうに、ニヤニヤしながら律の頬を撫でる。
それに対して更に感情を高ぶらせる双子。
「…なんでこんなところに…………」
そんな中、頬を撫でられても動じることなく俺達をみる律の姿があった。
まるで来なくてもいいのに、とでも言うような顔をして。
•
少しはだけたワイシャツの下に見える薄く白い肌。
俺もイラッとしているのは確か。しかし、屋上に続く階段で律の言った一言が頭をよぎる。
今にでも男に飛びついて殴り倒したいくらいなのに。
表情ひとつ変えない律に、少しの恐怖心があった。
小葉はグッと男の襟を引き、律の上から退かした。
秋葉は律の方へ行って、思い切り抱きついている。
双子だとしてもやることは別々。
俺はドアのところで呆然と立っている事しか出来なかった。
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