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何のことはない。
誰にもバレないように、わざわざ理科室まで来たのに。
あっさりこの3人に見つかった。
さっきまで僕の上にいたはずの人は、小ちゃんに胸ぐらを掴まれていた。
僕に抱きつく秋ちゃん。
胸ぐらを掴んでいる小ちゃん。
小ちゃんは感情が高ぶると、結構行動派に移るらしい。
「秋ちゃん……」
縛られているから手では何も出来ない。
声で秋ちゃんを読んでみると、スッと顔を上げた。
「危ないことばっかり……」
「秋ちゃ、んっ…」
小さく呟いた秋ちゃんの顔がグッと近づいてきて、動けない僕に触れるだけのキスをした。
そしてそのまま僕の手首を解放してくれた。
くっきりと赤い跡がある手首を、秋ちゃんは黙ってゆっくり撫でる。
少し擽ったい。
「ダメ……危ないことしちゃダメ」
そう静かに呟いて、またギュッと抱きしめられた。
「……ごめんね」
思ってもいない言葉が口から出る。
僕は嘘つきだよ秋ちゃん。ごめん。
辛そうな顔で、あんな言葉を言わせてしまった。僕がやったことで。
宮本のみんなに迷惑をかけないようにとした事で、更に迷惑をかけてしまったのかもしれない。
じゃあ僕はどうしたらいいんだろうか。
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