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「悠月君……?」
予想もしなかった来客に驚く。
遠慮がちに暗い部屋に入ってきて、「こんな時間にごめんなさい……」と謝ってきた。
「え?あ、ううん!全然大丈夫だよ」
こんな時間って程でもないと思って時計を見てみると、僕は何を錯覚していたのか……時刻は深夜1時さしていた。
「どうしたの?あ、ココアとか……飲む?」
「お構いなくですっ……!あ、でも…いただいて、いいんですか………?」
え?
なんて可愛い。
まるで小動物じゃないか。
「大丈夫だよ、今入れるね」
そんな感情を悟られまいと笑いかけると、悠月君は下を向いてしまう。
もしかして気持ち悪かったかな、申し訳ない。
すぐにココアを二人分入れて戻ると悠月君はソファーから立ち上がり、何も無い殺風景な部屋を見回していた。
「お待たせ。ごめんね、何にもないでしょう」
「あ、ありがとうございます。…そうですね、ちょっと静かかなぁと。兄弟の部屋はゴミだらけだし…律さんの部屋だけ……まるですぐ出ていけるみたいに整えてあるから、ちょっと不安になっちゃいました」
……間違ってない。
一度汚くしてしまったら直すのも大変だし、出ていきやすいというのも事実。
無駄なものは一切無い。
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