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教室に戻ると、少し心配そうに秋ちゃんが近づいてきた。
「りっちゃん…!よかったぁ…………トイレ行くって言って遅かったから、また昨日みたいな事になってたらって……」
「ごめん……ちょこっと知り合いに会ってお話してた……。だ、大丈夫だよ僕だって男だもん…」
まあ実際、そうだったんですけど。
僕のことを必要以上に心配してくれる秋ちゃんは、なんだか意外。こんな一面もあるんだな、と。
一方小ちゃんはというと、無言でゆっくり立ち上がる。
「…………帰ろっか」
静まり返った空気だったが、僕がそう言うと秋ちゃんが「うんっ」と返事をしてくれる。
2人がよそ見をしている間に、あの人からもらった小さな紙をバックの奥底にしまい込む。
この件は気づかれずに済んだが、この先はどうしようもない。
紛れもなく今日、来る。
あの人のこと。
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