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出会い
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色々な事情があって。
僕、有坂 律(アリサカ リツ)はこの家に来ることになった。
一番の要因は母の再婚だったりする。突然のことで周囲の人達には何も言うことが出来なかった。
母は仕事が忙しく、再婚と言っても式は挙げない。
僕が今向かっているのは、宮本という苗字のお宅らしい。
それにしても普通じゃない。駅を出てすぐ迎えがいると行っていたけれど、その迎えは度を超えたものだった。
黒光りした高級車に乗せられて、1人では広い空間にいる。
手違いで別のお金持ちが乗る車に乗ってしまったのではと思っていたが、執事のような人のプレートに『宮本様』と書いてある。
どうやら本当に宮本家の執事のようだった。
「着きました」
そう考えているうちに車は止まって、開けようとした手前のドアが開いた。
「あ、御丁寧にありがとうございます……」
そっと傷つけないように車から降りてすぐ、僕は固まってしまった。
「……ここが、家、ですか…?」
「はい。どうぞお入り下さい、律様」
り、律様って……。
そんなことより。
今僕の目の前に広がっているのは超大きな家。
なんかもうお城のような。
外壁も高く、門は僕の遥か上まで伸びている。
戸惑いながらもゆっくり中に入ると、そこには2人の人が立っていた。
「お、来たね」
「……はじめまして。有坂、律といいます…。あ、あのこんな庶民が、すみません…」
深々と頭を下げてから深呼吸をして、ゆっくり顔を上げた。
「礼儀正しくて健気でいい子じゃないか。律くん、はじめまして。俺はこの家の長男の宮本 遼(ミヤモト リョウ)だよ。よろしくね。………ところで本当に男の子?」
お金持ちはもっと堅苦しいものかと思っていたけれど、遼さん?は結構温厚な方のようだった。
ん……?
男の子か……?
「お、男です……!」
コンプレックスな部分を聞かれて少しピクッと来てしまった。
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